膀胱の状態に応じた療法
排尿障害の治療薬と、その治療薬の副作用として適していない薬剤は、スピロペントですが、β2刺激薬であるスピロペントの投与によって、女性化乳房の副作用は起こりませんが、前立腺肥大病の治療薬のプロスタールやプロスタールLは、抗アンドロゲン作用を持つ黄体ホルモンなので、副作用として女性化乳房を起すことがあります。
切迫性尿失禁は、排尿筋の不随収縮によって起こることが多くあり、膀胱に十分な尿をためる事が出来ないので、排尿筋の収縮を抑制し、膀胱容量を増やす抗コリン薬が効果的です
椎間板ヘルニアは、仙髄排尿中枢以下が障害させるため、尿意感覚がなく、排尿反射収縮も起こらないので、排尿筋を収縮させるために副交感神経刺激薬が投与されますが、下部尿路通過障害がある場合には、内圧上昇による膀胱排尿管逆流の可能性があるため、尿道の抵抗を減弱するα1遮断薬を併用すると良いです
この症例の尿失禁のタイプは、自覚症状と出産歴があることより、腹圧性尿失禁であると判断でき、女性の場合は、出産や加齢などによる骨盤底筋群の弱化により、腹圧がかかったときに尿が漏れるので、腹圧性尿失禁の治療には尿道括約筋収縮作用のあるβ2刺激薬やα刺激薬、エストロゲン補充療法が用いられます。
β2刺激薬のスピロペントは、喘息治療薬として長く使用されてきた薬剤なのですが、現在では腹圧性尿失禁についても保険適応を持ち、スピロペントの腹圧性尿失禁の有効率は35パーセントと低いので、重症の場合は外科的療法を考えます。
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治療上排尿障害
プロスタールによる前立腺肥大症に対する治療は、根治療法ではないことに注意し、期待する効果が得られないケースは、手術療法など他の適切な処置を考慮しています。
投与する期間は16週間を基準として、期待する効果が得られない場合は、漫然と投与を継続してはいけません。
また、ポテンツ低下などが現れた場合、治療上の有益性を考慮の上、必要に応じて薬を止めるか療法の変更を行います。
薬剤起因性の排尿障害は、排出障害のケースや、蓄尿障害のケースでも、排尿障害の原因となった薬剤は中止するべきで、大多数の症例においては中止後2週間以内には症状を消失することが多く、疾患の治療上排尿障害を引き起こしている薬剤を中止出来ない場合には、排尿障害治療薬の投与を検討します。
排尿障害に対する薬物療法の効果は2週間以内に出現することが望めますが、明確な改善をみる事が出来ない事も多く、前立腺肥大症ではα1遮断薬を2から3週間投与しても臨床的改善が得られない場合には、他の治療法を検討しなくてはなりません。